アロマの資格総まとめ 内容、活かし方、勉強法までご紹介

アロマテラピーが好きな人なら、アロマに関連する資格を1つぐらい取ろうと考えたことはありませんか?

仕事に生かすために資格をとる人や、アロマテラピーへの理解を深めるためにとる人など、とる目的も人によって違うでしょう。

アロマに関連する資格はたくさんあり、その資格が担保するもの、合格に必要な知識、難易度など、資格によって異なります。資格の数が多いと、チャレンジ精神も刺激されますよね。

でも、逆にそれぞれの資格の違いがよくわからない、という人は多いようです。自分が必要とする資格はどれなのかをしっかり選ばないと、とるために使った時間もお金も無駄になってしまうかもしれません。

この記事では「アロマテラピーの資格とその生かし方」を紹介します。資格の種類や取り方から、それをどう仕事にしていくかなどをまとめました。

人の心身をほぐせる仕事なんて、そう多くありませんよね。ましてストレスフルな社会で、人に癒しをもたらす仕事はなおさら求められています。

一方、アロマテラピーは仕事以外でも生かせます。資格取得によってより深く学び、身近な人に心安らぐ施術ができたら、こんなうれしいことありませんよね。

自分の目的に合った資格選びの参考にしてみてください。

1章 アロマ関連団体と認定している資格の特徴


アロマは国が認定した国家資格ではなく、各民間の協会が認定している資格です。そのため、協会によって取得できる資格が異なります。

アロマ関連の資格を認定している協会と、資格を確認しましょう。

また、各協会が認定する資格の中で、基礎的かつ中心的な資格をピックアップしてご紹介します。

1-1、公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)

1996年にアロマセラピーの普及と啓もうを目的として設立された、日本アロマテラピー協会が母体。2012年に、公益社団法人となりました。

個人会員数57,922名、法人会員も277社と、日本で最大規模のアロマ団体です(平成26年5月現在)。アロマ業界でも影響力と権威のある協会といえます。

この人気の高さは、アロマテラピーの本場であるイギリスのアロマ方式を採用していることにあるといえます。

また、独自に「AEAJ表示基準適合精油」認定制度を設けています。日本アロマ環境協会が定めた基準を満たし、質が高いと認定した精油を一覧にしています。

【取得できる資格】
AEAJでは5つの資格を認定しています。難易度が低い順に並べると、以下のようになります。

  • アロマテラピー2級
  • アロマテラピー1級
  • アロマテラピーアドバイザー
  • アロマテラピーインストラクター
  • アロマセラピスト

一般的に、資格を取る際に勉強すべき精油の数が、その資格の難易度に関係します。でもAEAJの場合、どの資格でも勉強すべき精油の数は30種類です。

各資格をみていきましょう。

アロマテラピー検定2級・1級

アロマテラピー検定2級は、自分で楽しむためのアロマテラピーの基本的な知識などが身に付く資格です。

一方、アロマテラピー検定1級は周囲の人にもアロマテラピーを施せる技術が身に付く資格です。

試験がなく、指定の講習を受けるだけで取得可能。誰でもチャレンジできるレベルなので、人気も高いです。

また、基本的にアロマテラピー検定1級を取得したのち、残りの3つの資格(アロマテラピーアドバイザー、アロマテラピーインストラクター、アロマセラピスト)に段階的に挑戦することが一般的です。

アロマテラピーアドバイザー

アロマテラピーの効力や精油の知識があり、それを正しく伝えることができる人に与えられる資格。実務に直接つながる知識が身に付きます。

気を付けたいのが、アロマテラピーアドバイザー以上になると、会費12,000円を毎年払わなければなりません。これを怠ると、資格が失効します。

アロマテラピーインストラクター

専門家として、指導できる人に与えられます。アロマテラピーの講師になりたい人には最適な資格。

アロマセラピスト

一般の人にトリートメントなど、アロマテラピーを施せる技能を認定する資格です。仕事やボランティアとして、第三者にアロマテラピーを実践するために適した資格です

1-2、日本アロマコーディネーター協会(JAA)

1995年に、アロマテラピーの社会的認知の向上と、アロマセラピストの活動支援を目的として設立されました。

個人会員数は41,438名(平成26年5月現在)いるので、規模は小さくありません。日本アロマコーディネーター協会が認定する資格は通信講座で取得が可能。そのため、難易度も低くなっています。

通信講座で取得できるので、負担が少なく自分のペースで勉強できるのはメリットですよね。

ただ、比較的簡単に取得できるという面で、仕事につなげるのは難しいという声もあり。

【取得できる資格】

アロマコーディネーター/アロマインストラクター

アロマコーディネーターは、アロマセラピーに関する正しく、総合的な知識を網羅し、生活で役立てることができることを示す資格です。

また、サロンの開業にも活用できる知識も学べる内容となっています。日本アロマコーディネーター協会の資格の中でも、オールマイティな内容となっています。

アロマハンドリラックス

サロンや講座で、トリートメント技術を生かせる資格。

精油を用いて手のひら、甲、指先をほぐすマッサージを行う技術が身に付きます。

アロマフェイシャルリラックス

フェイシャルトリートメントを通じて、心身のバランスを整える技術を習得する資格。

チャイルドケアコーディネーター/チャイルドケアインストラクター

ハーブやアロマの力をもって、赤ちゃんの肌や体調をケアする手法を取得する資格。

アロマにおける高い専門性よりも、子育てにおける母子のコミュニケーションの一環としての面が強いです。

いやしカウンセラー

セラピストとして、お客様の悩みや要望を的確にとらえ、最適なアロマテラピーを提案できる人の与えられる資格。

介護アロマコーディネーター

介護の場で実践できるアロマテラピーを取得する資格。

膝ケアコーディネーター

膝の痛みやゆがみに悩む高齢者の人向け。膝の症状に合わせて適切なアロマ施術を学べる資格。自分で自分に施すことが目的となります。

1-3、一般社団法人日本フィトセラピー協会

植物の力をもって、心身を健康にする植物療法 (フィトセラピー)に着目して、研究や啓蒙、教育を行い、より豊かな文化的生活を目指して活動しています。また、セミナーや植樹活動も行っています。

この協会で取得可能な資格は、実践用と趣味範囲に分かれています。目的に合わせて選びやすいといえます。実践用と趣味範囲の資格を合わせてとってもいいですね。

また1日で取得できる資格もあるので、気軽にチャレンジできるのもメリットですね。

【取得できる資格・実践用】

フィトセラピーアドバイザー

フィトセラピーアドバイザーは、日々の生活の中で役立つハーブ15種、アロマ10種の知識を中心に学び、その使い方を周囲の人に伝える能力を認定します。

フィトセラピスト

フィトセラピーを用いて、セルフケアはもちろん第三者へフィトセラピーを教えられる人が得られる資格

フィトセラピーマイスター

植物療法と命の係わりや人体の仕組みなど、フィトセラピーをより深く理解した人に与えられる資格。インストラクターとして働きたい人におすすめ。

フィトセラピーインストラクター

フィトセラピーを普及させるためのインストラクターとして、教室の運営方法などを学ぶ資格。

ハンドケアインストラクター

ハンドケアセラピストとして、第三者に指導できる人に与えられる資格。

【取得できる資格・趣味範囲】

ハンドケアセラピスト

ハンドケアのやり方を学べる資格。

ハンドケアマイスター

手に現れる体内環境や臓器の状態が理解できるようになる資格。また、介護の現場で、高齢者に喜ばれるハンドケアも習得できます。

【取得できる資格・1day講座】

アロマリエ

アロマテラピーの総合的な知識を学び、使いこなせるようになる資格。

ハーブティーソムリエ

ハーブティが身体にもたらす効果が学べる資格。

薬膳ハーブ酒ソムリエ

薬膳ハーブ酒に関する基礎知識が学べる資格。

1-4、ナード・アロマテラピー協会(NARD JAPAN)

1998年、アロマテラピーの正しい知識と情報を提供する目的で設立されました。フランス式のアロマテラピーを基準としており、本部はベルギーにあります。

特に精油を専門的に学ぶカリキュラムが充実しているのが特徴。ナード・アロマテラピー協会で使用されている精油は、ベルギーの医療機関でも使われているケモタイプ精油というもの。

医療機関で用いられている精油とあって、信頼性も高いのが特徴です。さらにその信頼性を豊富な臨床例や処方データーが裏付けています。

また、精油の成分も明記されているため、安全性の高い精油を用いてアロマテラピーを学ぶことが可能。

基本的に第三者にアロマテラピーを施すことを目的とした資格をそろえています。全体的に専門性が高く、精油をはじめ人体構造など解剖生理学も学ぶことが必須です。

合格率は未発表。

【取得できる資格】

アロマ・アドバイザー

アロマの基礎から実用までを学び、ショップなどで適切なアドバイスができるようになります。

勉強対象となる精油は40種類。

アロマ・インストラクター

アロマテラピーの講師になりたい人におすすめ。人体の解剖生理など、かなり専門性の高い資格。

アロマ・トレーナー

ナード・アロマテラピー協会の講師になれる資格。

アロマ・セラピスト

アロマテラピーの本質を学ぶ資格。型どおりではなく、自分のオリジナルトリートメントを構築することを目的としています。

勉強対象となる精油は78種類に上るため、難易度は高いと予想されています。

アロマセラピスト・トレーナー

ナード・アロマテラピー協会のアロマセラピストを育てる講師としての技能を習得する資格。

1-5、IFA(International Federation of Aromatherapists)

1985年、アロマテラピーの知識や実務向上を目的として設立されました。世界初のアロマテラピー専門機関であり、アロマテラピー使用の先駆けとして、医療分野でのセラピストの活躍を促進。

認定しているのは、アロマテラピーのプロと認められた人に与えられる資格。そのため、解剖生理学や病理学、栄養学、衛生学、薬理学、精油など含め、高度な専門的知識と技術の習得が不可欠となります。

また、IFA認定校でコースを受講した人しか試験が受けられないため、独自に勉強して受験することは不可。

かなり難易度の高い資格といえます。

受講料は1年間で100万円を超え、精油、資格受験料は別途となります。趣味範囲で学びたい人には向いていない資格といえます。

【取得できる資格】
・IFA国際アロマセラピスト資格

1-6、IFPA(The International Federation of Professional Aromatherapists)

イギリス最大のアロマテラピスト協会。世界各国のアロマテラピストが会員となり、構成されています。イギリスの大学で認定書が発行される、唯一のアロマテラピーの資格でもあります。

IFPAの認定校でコースを受講した人のみ試験が受けられます。そのため、独学で受験することは不可。

アロマセラピー理論、解剖生理学、ボディートリートメントなどを習得することが必須。また、60症例以上のケースヒストリーの提出もあります。合格率は約60%で、難易度は高めとなっています。

ただし、イギリス最大のアロマ協会が認定する資格なので、取得すれば箔がつくのは間違いないでしょう。

コースの受講に入学金や試験料含め100万円以上かかります。

【取得できる資格】
・IFPA認定アロマセラピスト

医療福祉の現場で役立つメディカルアロマや、開業に必要な知識など、アロマテラピーを極めたい人に最適な資格です。

1-7、ITEC(International Therapy Examination Council Limited)

1947年に設立された、英国の国際ライセンスの諮問機関です。現在ITECの試験は世界20ヶ国以上で採用されています。アロマテラピーの他、リフレクソロジー、ストレスマネジメント、ビューティーセラピー、スポーツセラピーなどの資格が取得できます。

ITECのカリキュラム内容に従って学びます。解剖学、ホリスティックマッサージ、42種の精油、リフレクソロジー概論など、高度な専門知識の習得が不可欠。

医師、看護師など医療従事者も多く受講しているため、趣味範囲で取る資格ではないでしょう。

ただし、ITECはイギリスの文部科学省も認めている機関です。ITECが認定している資格も信頼性が高いことは間違いありません。

【取得できる資格】
・ITEC認定アロマセラピー
*国際ライセンスなので、世界各国で通用します。

1-8、CIBTAC(The Confederation of International Beauty Therapy & Cosmetology)

イギリスの国際資格認定機関です。ビューティーセラピストや、ホリスティックセラピストなどの国際ライセンスを発行します。

精油のブレンド方法、エッセンシャルオイルの基本など、アロマセラピーに必要な知識や技術を習得した人に与えられる資格。

この資格を受験するためには、まず「CIDESCO認定エステティシャン」の資格を取得することが必須になります。

その上で、「国際資格CIDESCO認定 アロマセラピストコース」を受講します。

アロマテラピー単体というより、アロマをエステやスパに生かす方法を習得する資格といえます。

【取得できる資格】
・CIBTAC認定アロマセラピスト
*国際ライセンスなので、世界各国で通用します。

2章 勉強法

アロマテラピーに関連する資格を取る際、独学で勉強するか、認定機関のコースを受講するかのどちらかになります。

コースを受講しないと受験できない資格もあるので、そこはよく確認しましょう。

一方、コースの受講義務がなければ独学も可能。
独学する際に必要なのは、取りたい資格の試験公式テキストと精油です。

各認定機関はそれぞれ公式のテキストを発行しています。それをもとに勉強しましょう。コースを受講するには費用もかかりますので、予算に余裕のない人は独学をおすすめします。

また、精油は手あたり次第に買うのはNG。
精油専門店、アロマ専門店で検定用のセットが売られています。受験するにあたって必要な精油がすでにセットになっているのは便利ですよね。

受験では、香りを判別する試験があるものもあります。香りの判別は言葉の暗記とはまた異なる難しさがあるもの。普段から意識して生活に香りを取り入れましょう。

3章 取り方

各協会が実施しているコースを受講し、資格を取得するのが一般的です。

資格取得までにかかる日数や金額は、各コースによって異なります。

例えば、ハーブの基礎的な知識を学びたい、という場合は50,000円以下のコースもあります。

独立開業するためのノウハウを学ぶコースなら500,000円前後のコースもあります。さらに専門性の高いアロマテラピーの知識や技術を身に着けようとした場合は、1,000,000円近くかかるコースも。

アロマテラピーを学ぶ目的によって、コースも多岐にわたります。「アロマの何を学んで、それをどう生かしたいのか」という目的は明確にして、コースの選択を行いましょう。

4章 生かし方

とった資格は私的な生活の場や、専門職の仕事として生かすことができます。

生活の場で生かす

地域のサークルや集まりで、アロマテラピーのレクチャーを行うことや、施術のやり方を教えることができます。

老人ホームなどの施設で、ハンドトリートメントのボランティアをしている人もいます。営利目的ではなく、あくまでも個人でアロマテラピーの効果や素晴らしさを周囲の人に伝え、体感してもらうことができます。

専門の仕事にする

資格取得後に独立開業してサロンを開くケースや、サロンに就職する人もいます。

もともとは違う職種だったけれど、アロマテラピーを学びその道に転職する人も少なくありません。

資格を認定する各協会には、就職サポートシステムがある協会もあります。もし資格を取った後に、アロマテラピーを本職としていきたい場合は、就職サポートが手厚い協会を選ぶのがカギとなりそうです。

副次的に職場で生かす

看護師さん、歯医者さん、美容師さんなどが職場で患者さんやお客さんによりリラックスして施術を受けてもらうためにアロマテラピーの資格を習得する人もいます。

また、花屋で働く人が資格を習得し、店頭で花と精油を一緒に販売しているケースもあります。

本職に対してアロマテラピーは副次的です。でも、結果的にお客さんとの会話の種になる場合や、サービス向上につながるという効果があります。

その他にもアロマについて学んだことを、本の出版、化粧品開発、芳香剤開発などに生かすことも可能。

アロマテラピーを具体的にどのような職業につなげていきたいかを考えることが大切です。

5章 将来性と収入

次に、資格を取得した後、どのような将来性と待遇があるのかをみてみましょう。

将来性

アロマの資格をとることで、幅広い選択の道が生まれます。その際、大まかに2つ考えられます。

1つ目にボランティアとしてアロマセラピストとして活躍する道。
自分だけに施すのではなく、周囲の人に施すことも可能です。その際は、ボランティアとして、病院や老人施設、地域の集まりの場で技術を振るうことができます。

また、そこから人の紹介で活躍の場が広がっていく可能性も十分にあります。
ボランティアなので無給ではありますが、人に喜ばれるという点でやりがいは十分にあるでしょう。

2つ目に、資格を取得したのち、開業をしたり、アロマセラピストとして店舗に就職する道。

ストレスフルな社会にあって、癒しを求める人は増えています。その点から、アロマテラピーへの需要は低くないといえます。

ただし、アロマテラピーの資格だけよりは、はり師、きゅう師など親和性のある他の資格と複合して取得すると、より活躍の場が広がります。

収入

待遇は、サロンなどの店舗に勤務する場合、経験の有無で待遇も異なります。一般的には200~300万円といわれています。

未経験で採用された場合、初任給はやや低いかもしれません。ただ、経験を積んでいけば、それに応じて収入のアップが期待できます。

難易度の高い資格取得を奨励し、取得すると月給に反映されるシステムを導入している企業もあります。

自分の頑張り次第で昇給できる職業といえるでしょう。

一方、自分でサロンを開く場合は自営業となります。自分の頑張りとサロンのPRが収入に直結します。

そのため、イベントに積極的に参加したり、魅力のあるHPを開設したりして、お客さんを地道に呼び込むことが大事。

あくまでも目安ですが、1人で経営し、お店と自分の生活を両立させるのであれば、最低360円円前後の年収が必要です。

6章 最後に


アロマテラピーの資格に関してまとめてみました。参考になりましたか?

アロマテラピーに関する資格は数多くあるので、資格をとったあとに何をしたいのかをよく考え、選んでみてください。

資格取得を通じて、よりアロマテラピーへの理解が深まるといいですね。

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