観葉植物は難しくない!種類、育て方、ギフト用のまとめ

ガーデニング、花束のアレンジメントなどに活躍する観葉植物。
インテリアにもなるので、部屋に置いて育ててみたいという人も多いようです。また、観葉植物はギフトとしても人気です。

でも、さまざまな種類やサイズがあり、どれがいいのかわからないと悩む人もいるでしょう。
自分で育てる場合も、人に贈る場合も、大切なのは育てやすい種類を選ぶことです。

この記事を読めば、観葉植物の種類、育て方、インテリア向きの品種、ギフト向きの品種などがわかります。

これから観葉植物を買おうと考えている人、すでに飾っていて新しいものを探している人にも役立つ情報です。

1章 観葉植物とは


観葉植物とは、その葉の形や色を観賞し、自然に近い形での栽培を楽しむ植物です。
熱帯から亜熱帯原産のものが多く、丈夫で育てやすいのが特徴。

多くが室内で育てられるもので、自宅のインテリアとして楽しめます。サイズは手のひらにのる小型のものから、大人の背丈を超える大型のものまであります。

室内に1つあるだけで、殺風景な空間にリラクゼーション効果をもたらします。中型~大型のものは高級感の演出やスペースを埋める役割もあるので、オフィス、ホテル、飲食店などにもよく飾られます。

一見すると色や形が似たり寄ったりのものも多くあります。
しかし品種によって育て方は異なりますので、それぞれに適した育て方を確認しましょう。

1-1、観葉植物の歴史

西洋

観葉植物は古代から重宝されていました。長寿や繁栄のシンボルとされ、植栽が行われていました。
ヨーロッパが大航海時代に入ると、各国の観葉植物が集められました。19世紀の産業革命でガラスの大量生産が可能になると、ガラスで作られた温室の生産も加速。温室栽培が一気に広がりました。

のち、イギリス・ヴィクトリア朝(1837~1901年)のロンドンでは、スモッグのために市内の空気環境が、植物を室内で育てることが多くなっていきました。
フランスでは熱帯、亜熱帯の観葉を栽培することが盛んとなり、さらに観葉植物の栽培と鑑賞の促進につながっていったのです

日本

日本では、江戸時代になると、樹木、低木、草本などの鑑賞が好まれ、多様な種類が集められるようになりました。例えば、オモト(万年青)という種類は不老長寿を象徴し、縁起の良い植物とされていました。

愛知県三河・国長沢村の長沢長兵衛は、徳川家康にモトオ3鉢を贈った記録が残っています。家康は、その鉢を床の間に飾っていたそうです。

他にもカエデ、カンアオイ、マンリョウなどが鑑賞されていました。

また、江戸時代には観葉植物に関する本もいくつか出版されています。
・1799年 オモトの番付
それぞれの品種、希少性、人気などが一覧となって記された銘鑑。豊後日田(現在の大分県日田市)の育芳園が出版し、これが日本最古のオモトの銘鑑。

・1827年 草木奇品家雅見(そうもくきひんかがみ)
青山で植木屋を営んでいた増田繁亭が編纂したもの。水野忠暁(園芸知識が豊富だった旗本)が持っていた資料をもとに、この本を作成したといわれています。
関根雲停などが描いた写生画や逸話を載せ、約500点の草木の図譜を紹介しています。関根雲停は当時の植物画家の第一人者でもあります。

・1829年 草木綿葉集
水野忠暁が記し、日本の園芸に大きな功績を残した本。約3000種の奇品植物を収集し、栽培、繁殖させ、関根雲停に草木の様を描かせて出版したものです。
壮大な斑入り植物図鑑で、栽培法、繁栄法の解説も記されています。出版予定だった後続巻でさらに約2000種が紹介されるはずでした。しかし、忠暁の死などで、未完に終わりました。

1-2、観葉植物の種類

観葉植物は一見すると、似たり寄ったりして違いがよくわからない、という人もいるでしょう。しかし、その種類は思っている以上に多いのです。

まず、植物の種類を見るうえで必要な知識に、生物分類というものがあります。よく見かける分類の表記に、「○○科○○属」というものがあると思います。
例えば、バラなら「バラ科バラ属」。チューリップなら「ユリ科チューリップ属」といったものです。

この「科」「属」というのは、生物分類のリンネ式階層分類における階級をさしています。ちなみに、リンネとは、分類学の方法を提唱したカール・フォン・リンネの名前から来ています。

現在、生物は以下の階級によって区別されています。
生物→ドメイン→界→門→網(こう)→目(もく)→科(か)→属(ぞく)→種(しゅ)

植物はすべてこの生物分類によって、その科・属・種が分けられています。その中に観葉植物も含まれます。観葉植物専門の科・属・種があるわけではありません。私たちが普段口にする野菜や果物と同じ科に属する観葉植物もたくさんあります。

観葉植物が含まれる主な科と、その科の特徴などを紹介しましょう。

  • サトイモ科 沼地や湿地に生息。サトイモやこんにゃくはこの科に属す。
  • サボテン科 多くが多肉植物。針が葉、茎が筒状または球体になっている。
  • トウダイグサ科 300属7500種以上がある。一部は多肉植物で、ややサボテンに似ている。
  • ショウガ科 蘭に似た花を咲かせます。
  • ユリ科 ユリやチューリップがよく知られているが、観葉植物も多数あり。
  • コショウ科 8~12属2000種以上あり。
  • ブドウ科  つる植物で種類も約350種あり。
  • ウコギ科 つる性と木質化するものがある。
  • リュウゼツラン科 耐寒性がある種類が多い。
  • イノモトソウ科 石垣などに生えるシダ植物。
  • パイナップル科 アナナス科、ブロメリア科ともいう。果物のパイナップルの他、60属1400がある。
  • ウツボカズラ科 食虫植物。葉がつぼ型に変形し、そのつぼの中に虫などをおびき寄せて食べる。
  • イワタバコ科 双子葉植物。150~160属2000~3200種がある。
  • キジカクシ科 アスパラガス科、クサスギカズラ科ともいう。
  • クワ科 約40属1000種以上がある。クワやイチジクもクワ科。
  • クズウコン科 約30属400種がある。夜は葉が閉じるため、祈り草とも呼ばれている。
  • ベンケイソウ科 多肉質の葉をもち、水分を貯蔵できるのが特徴。丈夫で育てやすいのが特徴。
  • キク科 約950属20000種あるとされ、世界で一番分化の進んだ植物。
  • カヤツリグサ科 塊茎が中華料理に使われるオオクログワイはこの科に属する。
  • ゴクラクチョウ科 3属7種がある。熱帯を中心に生息する。
  • アオイ科 花ではハイビスカス、ムクゲなど、食用ではオクラがこの科に属する。
  • バショウ科 熱帯を中心に生息。果物のバナナもこの科に属する。
  • イラクサ科 約54属2600種がある。
  • キツネノゴマ科 約230属4000種ある。亜熱帯地域に生息するものが多い。
  • イノモトソウ科 シダ植物の1つ。熱帯から亜熱帯に生息する。
  • ツユグサ科 約40属650種がある。花のつゆ草もこの科に属す。
  • キョウチクトウ科 毒性のある種もある。一部の種はゴムの原料として使用されていたこともある。
  • シソ科 ミント、ラベンダー、レモンバーム、ローズマリー、バジルなど多くのハーブ系が属する。

1-3、植え方は4種

観葉植物の植え方は主に4種類あります。

鉢植え

植木鉢にさして栽培する方法です。一つの鉢に単体の植物を植えることや、複数の植物を一緒に植えることも可能です。

ハイドロカルチャー

水耕栽培の一種です。土を使わず、人工培土を用いて育てます。人工培土には砂状、ゼリー状、石状などがあり、カラフルに着色されたものはインテリアとしての役割もあります。容器に入っている水の量が目視で確認できるので、水やりの管理が楽なのが特徴です。

テラリウム

植物をガラス容器に入れて栽培する方法です。密封空間や、狭い容器の中でも育てることが可能。コケ、雑草、サボテンなど基本的になんでも入れることができます。ただし、急速に成長する植物は向いていません。
世話が楽なことも特徴です。

アクアテラリウム

栽培容器の中に、陸地部分と水中部分の両方がある栽培方法です。陸地と水中で育てる植物はそれぞれの環境に適したものを選びます。

2章 栽培方法

ここでは、基本となる温度、日照条件、肥料、水やりなどの基本を確認します。ただし、種類によってやり方や条件は変わってきます。

2-1、植え替え

鉢植えの植物は、植え替えを行わないと根詰まりを起こします。2~3年おきにするのが適切とされています。行う季節は5月中旬~9月中旬です。
寒い時期に行うと傷んで枯れてしまうこともあります。

ただし、種類によって植え替えのタイミングは多少異なります。

植え替える手順は以下のようになります。

1.鉢から根鉢を抜きます。根鉢を4分の1~2分の1ぐらい崩します。

2.枝を適度に切り落とし、新しい鉢にさします。

2-2、ふやし方

観葉植物が大きくなってきたら枝を切り落とし、別の鉢に植えてふやすことが可能です。いくつかやり方があるので、みてみましょう。

さし木

切り落とした枝を他の鉢に植える簡単な方法です。15cm前後に切った枝の半分が土に埋まるように植えます。

株分け

株を半分などに分け、別の鉢に植え替えます。その際、古い根を切り落としましょう

2-3、水やり

水やりは観葉植物の成長に大きな影響を与えます。適当にやると根をだめにしてしまうこともあるので、慎重に与えましょう。

いつあげればいい?

まず、いつ水を与えるかを確認しましょう。
土の表面が乾燥しているからといって、中も乾燥しているとは限りません。確かめるためには、水を与える前と後の、鉢の重さを参考にします。

どのくらいあげればいい?

鉢の底の穴から水が出てくるくらい、たっぷりと与えましょう。鉢のお皿に水がたまらないよう気を付けてください。

また、株や葉、幹にも霧吹きなどで水をかけましょう。

季節ごとの違いは?

・春
温かくなってきたら水やりの回数を増やしましょう。

・夏
土の乾燥が早まる季節です。こまめに与えましょう。
ただし、日中の一番気温が上がっている時間帯は避けます。土の中の水分の蒸発を招き、その熱が葉を蒸らし、痛めてしまうからです。

・秋
気温が下がってくる季節なので、水やりの回数は減らしましょう。

・冬
さらに水やりの回数を減らしましょう。多少土が乾いていても大丈夫です。

2-4、日射条件

観葉植物は基本的に日光に当てなければ枯れてしまいます。ただし、日なたなどであれば育つものや、直接日光が必要なものもあります。それぞれどんな植物があるかみてみましょう。
・日なたなどで栽培可能な種類
アジアンタム、アスプレニウム、アンスリウム、エスキナンサス、オリヅルラン、ギヌラ、コルジリネ、シェフレラ、シッサス、ディジゴテカ、トランスカンチア、パキラ、フィットニア、プテリス、ベゴニアなど。

・日光が必要な種類
アガベ、アカリファ、アフェランドラ、アロエ、ウツボカズラ、カラジウム、グリーンネックレス、サボテン類、シぺラス、ストレリチア、ユーフォルビアなど。

2-5、肥料

育てる品種によって肥料に含まれる成分の割合や、種類を使い分けること必要です。

2-5-1、要素

肥料の要素には3大要素と呼ばれる成分があります。

チッ素(N)

タンパク質を作る成分。葉や茎の成長に不可欠なもので、観葉植物に与える肥料には最も大切です。欠乏すると、葉や茎の伸びが悪くなります。

リン酸(P)

植物の細胞質の成分となります。花、実、葉、根の成長を促します。欠乏すると葉が変色します。

カリウム(K)

耐寒性や害虫に強くなる力を育む成分です。欠乏すると、芽や茎が貧弱になります。

市販されている肥料には「N10:P10:K10」のように、それぞれの成分が含まれている割合が表示されています。この数位が大きくなればなるほど、濃度が高くなることを意味します。

他に肥料の成分として、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、イオウ(s)などもあります。これらを多量要素といいます。

一方、植物を育てるうえで少量だけ必要な要素として、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)などがあります。これらを微量要素といいます。

2-5-2、種類

観葉植物の肥料には大きく分けて2つあります。それぞれの特徴をみていきましょう。

有機肥料

動物性肥料です。発酵済油かすや魚粉などを使用しています。チッ素とリン酸を多く含みます。土壌中の微生物によって分解され、遅効性の効果があります。形状は固形です。

臭いがあるものもあり、その場合は室内用の肥料には向いていません。

無機肥料

無機質原料をもとに、科学的に作られた肥料です。効果が出るのが速いことが特徴です。固形、液体、粉末、タブレット型など形状もタイプがあります。

また、無機質肥料には必ず3大要素の比率が記されています。

2-5-3、与え方(施し方)

肥料の与え方は3つあります。

元肥

用土にあらかじめ混ぜておく肥料のことです。

追肥

栽培中に与える肥料です。用土の上に置いておく固形肥料と、水で薄めて与える液体肥料の2つがあります。

葉面散布

葉の表面から吸収させるやり方です。

肥料を上げるタイミングは季節によります。

成長が活発になる時期です。2ヵ月に1回のペースで緩効性肥料を与えましょう。

観葉植物が一番成長する季節です。2ヵ月に1回のペースで緩効性肥料を与えます。
高温期は肥料の分解が早いので、鉢縁に置いた固形肥料が崩れてきたのを目安に、追肥を与えましょう。

新芽の成長が止まりだしたら肥料はストップ。土中の緩効性肥料を取り除きます。2倍に薄めた液体肥料を月に2回ほど与えます。

観葉植物は、冬は冬眠状態になります。そのため肥料は与えません。ただし、温室などで新芽が育っている場合は、濃度を約2~3倍に薄めた液体肥料を与えましょう。

2-5-4、注意点

肥料はいつでも、いくらでも与えていいわけではありません。また、種類によっては肥料を好まない植物もあります。よく確認しましょう。

・サボテンなどはあまり肥料を必要としません。与えすぎに気を付けましょう。

・肥料をたくさん与えたら、成長のスピードが上がるわけではありません。むしろ根が栄養分を吸収できなくなり、弱っていきます。

・すでに弱っている観葉植物に肥料を追加するのはNG。弱っている場合、根自体がだめになっているケースや、水分不足の可能性があります。また、弱った根にさらに肥料を与えると弱ります。肥料以外の原因を考えてみましょう。

・複数の肥料を混ぜるのはやめましょう。化学変化が起きる可能性があり、危険です。

2-6、害虫

風通しが悪かったり、適した場所で育てないと葉や茎が弱り、害虫の発生を招くことになります。害虫の種類と対処法を紹介しましょう。

アブラムシ類

新芽などに発生するケースが多いです。大量に発生してしまった場合は、薬剤をまいてください。少量しかいない場合は、水で洗い流しましょう。
また、CDをぶら下げておくと忌避効果があります。

カイガラムシ類

新芽、葉の裏、幹などに発生しやすい害虫です。大量発生している場合は薬剤をまき、少量の場合はブラシなどで落としましょう。

ハダニ

梅雨明けから9月ごろにかけて発生する危険性があります。大量発生すると植物を枯らしてしまうこともあります。
体長が1cmもないので、見つけにくいのが難点です。葉の裏にいることが多いので、頻繁にチェックしましょう。また、ハダニは糸を出すので、糸があったらハダニが繁殖している可能性があります。

薬剤をまいたり、水で洗い流して駆除することが可能です。

コバエ

春と秋に発生しやすい害虫です。土の中に生息し、発生します。
もし見かけたら、粘着棒を鉢にさしておきましょう。

3章 人気の観葉植物一覧

一口に観葉植物といっても、かなりの種類があります。また育てやすさや大きさも異なります。

ここでは、自宅などで育てやすい人気の観葉植物を紹介しましょう。

3-1、アジアンタイム

イノモトソウ科アジアンタイム属。
ふさふさした薄く、小さい葉がかわいい種類です。その名は、葉に水をかけても弾くことから、ギリシャ語の「湿らない」を意味するアジアントスからきています。

やや繊細で気温に敏感な植物でもあります。冬場に外に出しっぱなしにしたり、いきなり直射日光に当てると、葉が黒く変色することがあります。また乾燥に弱いので水切れや、直接冷房の風があたらないように気をつけましょう。

2年を目安に植え替えを行いましょう。株分けをすると簡単にふやせます。

3-2、ガジュマル

クワ科イチジク属。
沖縄にも自生しています。成長にするに従い、幹の途中から気根という器官を出し、幹が数本絡まり合ったような独特の形になります。
「幸せを呼ぶ木」とも「精霊が住む木」ともいわれています。

日光を好みます。水やりはたっぷりと与えてください。
ただし、肥料はあまり必要としない植物なので、やりすぎに注意。

比較的寒さには強いですが、急に気温が下がった場所に置くと葉が黄色く変色して落ちてしまうこともあります。
また、根詰まりを起こしている場合も、葉が黄色に変色することがあります。

2~3年に1度の植え替えが目安です。

3-3、アスプレニウム

チャセンシダ科チャセンシダ属。
海中で揺らめくわかめにも似た植物です。初心者でも育てやすいのが特徴です。
暑さや寒さにも比較的強く、日陰を好みます。

一方、直射日光と湿度不足が苦手です。葉が縮こまったような形になってきたら、湿度不足の可能性があります。

乾燥には強い方ですが、湿度を好みます。水やりはこまめに行いましょう。

2~3年に1度の植え替えが目安です。

3-4、サボテン

サボテン科サボテン類。
様々な形状のものがあり、また育てるのが楽なので観葉植物の中でも人気があります。

暑さ寒さへの耐性があり、40℃の気温の中でも大丈夫です。日当たりと風通しのよい場所を好みます。
一方で苦手なのは雨。雨に当たると腐ることがありますので、外に出しっぱなしにすることがないよう気をつけましょう。

サボテンは乾燥に強いですが、生育期(4,5,6,9,10月)は水をたくさん必要とします。
肥料はあまり必要ありません。

3-5、サンスベリア

キジカクシ科サンスベリア属。
丈夫な植物で、育てやすいのが特徴です。
日光を好み、夏場はよく成長します。ただし、真夏の強い直射日光は避けましょう。また寒さへの耐性があまりありません。冬場は室内で、10℃以上の場所に置きましょう。

乾燥に強いため、こまめな水やりは必要ありません。あげすぎると根が腐るので注意。

生育が速く、植え替えを怠ると根で容器がいっぱいになります。2年を目安いに植え替えを行いましょう。

3-6、アイビー

ウコギ科キズコ属。
つる性で強い生命力があります。初心者向けの観葉植物です。暑さ寒さに強く、日陰でも育ちます。鉢植えにして室内に置いても、地植えにして屋外で育てても◎。

つるは伸びてきたら好きな長さに剪定してOK。特に夏場は生育のスピードが速まります。

弱点は直射日光と水のやり過ぎです。水やりに関しては、土が乾いたら水をやるようにしましょう。

また、花束のアレンジに使われたり、フェンスの緑化、ガーデニングにも用いられます。

3-7、パキラ

アオイ科パキラ属。
幹が絡まり合い、大き目の葉をつける植物です。温かい場所を好み、冬の寒さにあまり耐性がありません。日光が不足すると、葉が落ちてしまうこともあります。

乾燥に強く、水やりは土が乾いてから行いましょう。やり過ぎると根腐れを起こします。幹の下の方が軟らかくなってきたら、根腐れになっている可能性があります。

また、水栽培も可能です。ガラスの器の中にビー玉や水と一緒に入れておくだけです。

3-8、ブライダルベール

ツユクサ科ギバシス属。
細い枝に細かい葉が茂り、その先に小さな白い花を咲かせます。冬に一旦枯れ、春に再び新芽が出ることも多いです。
日照不足になると育ちにばらつきが出るので、要注意。ただし、直射日光に当てるのは避けましょう。

根が伸びるのが速いので、1年おきに植えかえるのがよいでしょう。

花言葉は「幸福」「願い続ける」です。

3-9、グリーンネックレス

キク科セネキオ属。
多肉植物です。乾燥地に生息しているので、乾燥には強いです。日光を好み、過剰な湿度は苦手です。

冬には白く小さな花を咲かせます。もし咲かないなら、日照不足の可能性があります。
花が咲き終わったら、花茎の根元からとりましょう。

水をやり過ぎると根腐れになるので要注意。茎が腐り始めたら、根腐れの可能性があります。

また、根詰まりを起こすと株元の葉が落ちてきますので、植え替えをしましょう。

3-10、オリヅルラン

キジカクシ科オリズルラン属。
細長く、白と薄い緑色の葉が特徴です。水分を根元に貯蔵するので、乾燥にも強いです。
日光を好みますが、日陰でも育ちます。

寒さで傷むと、葉の先端から枯れてきます。冬場は室内に入れましょう。ただし、屋外に出しっぱなしにしていたものを室内に入れると、急な温度変化で余計に傷む可能性があります。室内の比較的涼しい場所に数日置いてから、温かい場所に移動させましょう。

また、水分不足や根詰まりでも葉先が枯れることがあります。

根の生育は速いので、毎年植え替えをするのがよいでしょう。

4章 インテリア別に提案する育てやすい観葉植物

お部屋に観葉植物を飾る場合、置く場所によって適したサイズがことなります。サイズ別に種類をみていきましょう。

4-1、小型編

テーブルや棚の上、ベッドのサイドに置くのに適しています。背が低く、葉が小ぶりなものを選べば倒したりする心配がありません。
初心者の人は、世話が簡単な小型から始めるとよいでしょう。
・トックリラン
細い葉は、噴水がっている場面を連想させます。環境に強いのも特徴。

・アロエ・ソマリエンシス
ミニサイズのアロエです。

・サボテン
観葉植物の定番ともいえるでしょう。虫に強く、手間がかからない種類です。種類によって形もかなりバリエーションがあります。

・ディスキディア・ルスキフォリア
ハート型の小さな葉が愛らしい植物です。夏には小さな白い花が咲きます。通称ミリオンハート。

・ぺぺロミア・デッピアーナ
細かい葉がかわいい植物。また花の香りも◎。

・サンスベリア・ハニー
サンスベニアは種類が豊富な植物です。これはその中で小型です。大型だと、土から剣がでているような形のものもあります。

4-2、中型編

出窓やテーブルの横に置くのに適しています。つる性のものは吊るすと、よりおしゃれなインテリアの演出になるでしょう。また場所をとらない、という利点もあります。
・ガジュマル
「幸せを呼ぶ木」とも呼ばれています。幹がややバブバオに似ています。耐性があり、育てやすい種類です。

・オリヅルラン
薄い緑と白の葉が特徴です。また、空気清浄効果もあり。

・オーガスタ
60㎝以上ある葉はインパクトも抜群。気温の変化にも強いです。

・ショウナンゴムノキ
ひょろひょろと細い幹に大きな葉が茂るのが特徴。育てやすい種類です。

・ヘデラ・ヘリックス
つる性なので、吊るすインテリアとしておすすめです。直接日光に当てると傷むので要注意。

・ストレリチア
背は高いですが、葉の数が少なく、大きさも小ぶりです。ボリュームがない観葉植物なので、小さな部屋に置いてもいいでしょう。

・グリーンネックレス
その名の通り、緑色の玉が連なったネックレスのような植物です。多肉植物の中でも育てやすいといわれています。

4-3、大型編

リビングなど大きいお部屋に置くのに適しています。種類によっては葉が生い茂り、幹も高くなります。天井の高さが必要になるものもあります。
・パキラ
幹が三つ編みのように入り組んで1本になっている姿が特徴。大きくつやつやした葉をはやし、存在感のある観葉植物です。

・ユッカ
太目の幹が特徴。日光を浴びなくても、比較的に大丈夫な種類です。

・セローム
人手のような形をした大きな葉が特徴です。

・ドラセナ
「幸福の木」と呼ばれます。

・モンステラ
大型の中では、特に人気です。南国を思わせる葉が特徴です。

・フェニックス・ロベレニー
ヤシ科の植物です。かなりの大型なので、部屋にも相応のスペースが必要です。また、切り花としてアレンイメントにもよく使われます。

5章 ギフトにおすすめの観葉植物一覧

観葉植物はギフトにもよく選ばれています。お祝い別に適切なものを選びましょう。

5-1、オフィス

会社宛てに贈る場合、基本的に玄関や応接室に置けるものにするとよいでしょう。
ポイントは、大型のものを選ぶことです。インパクトがありスペースをうまく埋めるという役割も果たしてくれます。

小型でデスクに置くしかないものだと、逆に邪魔扱いされるかもしれません。要注意です。

おすすめの観葉植物を紹介しましょう。縁起の良い名のものを選ぶのも◎。

  • ドラセナ・マッサンゲアナ(別名「幸福の木」)
  • フィカス・ベンジャミナ(耐陰性があり、室内や日陰でもよく育ちます)
  • サンスベリア(乾燥に強く、育てやすいです)
  • オーガスタ(蒸散作用があり、加湿器の役割も果たします)
  • ケンチャヤシ(耐陰性があり、室内や日陰でもよく育ちます)

どれも背が高く、幹や葉がしっかりしているのが特徴です。玄関は人の往来が激しい場所です。存在感を出すためにも、葉はグリーンの鮮やかなものを選ぶとよいでしょう。

5-2、開店祝い

選ぶ際のポイントは、手間がかからないものや、お店の雰囲気に合ったものにすることです。
またお店の広さや内装にもよりますが、大きな葉が生い茂ったものや、背が高すぎるものは避けたほうが無難です。

  • ガジュマル(耐寒性、耐陰性があります)
  • フランスゴム(耐寒性、耐暑性、耐陰性があり、かなり頑丈です)
  • コンシンネ(耐陰性があり、室内でも育てやすいです)
  • ドラセナ(棒などで固定すれば、幹をくねくね曲がった形に育てることも可能)
  • セフリジー(竹に似た葉をしているので、日本料理店、中国料理店などのインテリアに向いています)
  • シェフレラ・ブラッサイア(つやつやして、濃い緑色の葉は清涼感があります)
  • フィカス・ベンガレンシス(細く、くねくね曲がった幹が印象的です)

5-3、引っ越し、新築祝い

新しい場所でスタートする人には、縁起の良い観葉植物がおすすめです。
小型で机や棚におけるサイズのものを選びましょう。

  • ミリオンバンブー(台湾では開運を呼ぶとされています)
  • モンステラ(ハワイでは幸運のシンボルとされています)
  • パキラ(金をもたらす幸運の木とされています)
  • オモテ(昔から引っ越し、結婚の際に祝いの品として贈られてきました)

6章 最後に

観葉植物についてまとめてみました。参考になりましたか?

観葉植物はひとつあるだけで、インテリアとして映える存在です。種類が豊富なので、置く場所や気候に合わせたものを選びましょう。

また、世話は基本的に水やり、肥料、植え替え方法をおさえていれば大丈夫です。
いきなり大型のものよりも、机における小型から始めてみるといいかもしれません。

ぜひ、お気に入りのものを見つけ、観賞と栽培を楽しんでください。

提供・はな物語

こちらの記事は、プリザーブドフラワー専門店・はな物語の提供でお送りしました。

記事の内容は参考になりましたか?

もし、インテリアに草花をお探しでしたら、壁掛けもできて手間の少ないプリザーブドフラワーもおすすめです。

ぜひ、サイトもご覧になってみてくださいね。
プリザーブドフラワーで伝えるあなたの気持ち はな物語