感染症の予防などを理由に、見舞い用の生花持ち込みを禁じる病院が各地で相次ぎ、感染症対策を踏まえた花の需要回復が求められていることが、日本花き卸売市場協会のアンケートで分かった。院内で店を開いていた生花店が撤退を余儀なくされたケースもある。花には人の心を癒やす効果もあるといわれているだけに、事態を重く見た花き卸側は、生花店での実態把握や改善策の検討を始めた。
病院への生花持ち込みに関するアンケートは、全国の124市場を対象に今春実施した。これまでに札幌や東京、阪神、九州などの中核的な市場を含む25市場の仲卸や小売店から558件の回答があった。「病院に生花の持ち込みを拒否された。もしくは購入者からそのような話を聞いたことがあるか」との質問に対しては、回答の6割に上る343件が「ある」と回答。「病院内で花店の経営ができなくなった話を聞いたことがある」との答えは108件に上った。
花の持ち込みについては地域性も見られた。病院名が確認できるだけでも九州では98病院のうち74病院は持ち込みが可能。一方、関西は112病院のうち、4割に当たる47病院が生花の持ち込みや院内での販売を禁じていた。
そうした動きに対し、課題解決の取り組みを先導する大阪鶴見花き地方卸売市場の花き卸・なにわ花いちばの大西進社長は「地域ごとに濃淡はあるが、この実態は関西だけの問題ではない」と指摘。打開策として「花の扱いや対応の改善に向けて、話し合える余地がある病院はあるのではないか」と述べ、衛生管理を踏まえた上で「失われた需要の回復」への道を探る。
各病院で生花持ち込みを禁じる背景には、花や花瓶の水に、感染の原因となる緑膿菌が存在する恐れがあるとされているためだ。需要回復にはこうした衛生面をクリアしながら、生花が持つ患者の心を癒やす効果を訴える新たな手立てや提案が必要となる。
そこで、同社は協会を通じて各病院の対応や今でも院内で店を開いている生花店の現状などを詳しく調べ、改善策提案のヒントを探りたい考え。具体的な対策が見つかれば「花店にもその気になってもらえる」(大西社長)と需要回復を期待する。
JA全厚連によると、厚生連病院では生花の持ち込みについて統一したルールはなく、対応は病院によって異なるという。「花による癒やしの効果は確かにあるが、手術直後など体の弱っている人は感染症にかかりやすい。アレルギーを持っている人もいる。病院のルールにのっとってもらえるとありがたい」(経営企画部)と理解を求める。(加藤峻司)
出典:日本農業新聞
はな物語が普通のお花屋さんだった頃(約10年前)でも、ユリの花とか香りの強いものはお見舞いにはタブーでした。
根がある鉢植えなども「病気が根付く」なんて言ってマナー違反だと言われたりしていました。
とはいっても、病人であるご本人が気に入っている花とか、ご理解いただいている場合は、好きなお花を贈ったりしたものです。
(同室の方への配慮は絶対条件ですけどね。)
黄色のカラーの鉢植えなんかも人気でしたよ。
(「病は気から(黄カラー)」なんて言ったりして・・・)
病院でお花のお見舞いを断られるというのは、ちらほらと聞いたことはありますが、現在ではこれほどになっているとは知りませんでした。
心を癒やしたり、気持ちを豊かにしたり、お花の力は間違いないところですが、感染症などの危険性があるのであればお断りされることも仕方がないことかもしれません。
病気の内容によっては食べ物も贈りにくいですし、病気のときこそお花がうれしいですよね。
お見舞いにお花を贈る場合は、プリザーブドフラワーがもってこいなのかもしれませんね。
プリザーブドフラワーなら、見た目は生花と変わりませんし、水を使わないので感染症の心配もありません。
加工に使われている薬品もオーガニック由来のものですので、アレルギーの心配もありません。