新年を迎えるとそろそろ本格的な受験シーズンになります。
受験生というのは微妙な状態で、もやもやした気持ちを抱えながら生きていくものです。僕自身、不真面目な受験生であったために二浪を経験していて、この時期の記憶は鮮明に残っています。
今でも時々ですが、夢の中で試験前のプレッシャーにうなされながら目を覚ます時があるほどです。
社会に出てしばらく時間が経つと、どうしてあの時期にあれほどにもがいたのか、のど元過ぎればの状態で、受験なんて人生の些細なことになってしまっています。
親や社会の保護の元、全身全霊で目標に向かって頑張ることができる受験生に対して、逆に羨ましさを感じたりしてしまいます。
そうは言っても、当の本人はプレッシャーを感じ早くこの状態から抜け出したいと思っていることでしょう。
合格通知が届いた時のお腹の底から込み上げてくるような開放感と喜び。一瞬時間が止まったような錯覚に陥り、言葉を失う瞬間。あの感動は格別のものであることは間違いありません。
どんな祝福のしかた、ねぎらいの言葉をかけてあげることがふさわしいでしょうか。
全身で喜びを感じているこの時期は、回りくどい気取ったお祝いの言葉より、素直で飾らない言葉で共に喜んでいることを伝えてあげることが一番です。
「よかったね。自分のことのようにうれしいよ。」
「がんばっていることを知っていたから、必ず合格すると信じていたよ。」
やっとおろした重荷。身軽で開放的な喜びを心からの祝福で包んであげてください。
大人のあなたならおわかりかと思いますが、この合格は人生道半ば。これからが本番というほどに苦難は押し寄せてくるかもしれません。
しかし、この喜びの時期に、次もまた頑張れというような激励は少し酷です。今だけはとにかくこの開放感に浸らせてあげるような、祝福の言葉を贈ってあげましょう。