ドライフラワーで簡単にできるポプリ、花束、リースを紹介

生花を乾燥させて作るドライフラワー。
もらった花を記念に残しておきたいと、ドライフラワーにする人も多いようです。
でも、ドライフラワーはもっといろんな使い道があることを知っていますか?
例えばドライフラワーで作った花束は、生花店に並ぶ鮮やかな花束とはまた違う良さがあります。
この記事では、「ドライフラワーの作り方から活用法」をまとめて紹介します。
ドライフラワーを作ったことのない人も、ただのドライフラワーの作りに飽きてしまった人も、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1章 ドライフラワーを作ってみよう
ドライフラワーを作るのはとても簡単。花を手に入れたその日から作ることができます。
1-1、ドライフラワーに向いている草花は?
草花のすべてがドライフラワーに適しているわけではありません。
花びらが分厚く、茎が太めのものがドライフラワーに向いています。
ただし、カスミソウやラベンダーのように、細い茎でもしっかり丈夫なものもあります。
大切なのはドライフラワーにしたとき茎が折れないことと、花びらしっかり固定されていて散らないことです。
まず、ドライフラワーにするのに適した草花を紹介しましょう。
- バラ
- 千日紅
- ラベンダー
- ターチス
- ユーカリ
- サルビア
- ベビバナ
- アジサイ
- アナベル
- カスミソウ
- マリーゴールド
- アネモネ
- 菜の花
- ヒマワリ
- すずらん
- ジャスミン
- アザミ
向いていない花もあげてみましょう。基本的に花弁が薄いものや、水分の多い花は向いていません。
- トルコキキョウ
- チューリップ
- パンジー
- コスモス
- 水仙
- 朝顔
- 菊
- ユリ
- クチナシ
また、色が真紅のものも向いていません。ドライフラワーにした際、黒く変色するためです。
1-2、ドライフラワーの作り方
ドライフラワーを作るのは難しそう、と思っていませんか?実はとても簡単に作ることができます。
方法が5つあるので、作りやすいと思うものを実践してみてください。
ハンギング法
花を1本1本、または束にまとめ、逆さまにして吊るす方法。大体1~2週間で完成します。
ポイントは、花が咲いて一番きれいな状態のときに吊るすこと。枯れ始めている花を吊るしても、花びらが散ってしまう可能性があります。
また、花によっては色が残らないものもあります。特に用意するものもなく、手軽にできる方法ですが、花の色褪せがやや見られます。
ドライインウォーター法
花瓶にさしたまま、枯らせてドライフラワーにする方法です。
アジサイやカスミソウなど、枯れても花首がくたっとならないものに向いています。
シリカゲルを使う
市販のドライフラワー用シリカゲルを使う方法です。比較的きれいな色合いを残すことが可能です。
作り方は以下の通り。
1、タッパーなど密閉できる深めの容器にシリカゲルを2~3cm敷き詰めます。
2、ドライフラワーにする花の花首を切り、シリカゲルにさします。
3、上からシリカゲルを入れ、花を完全に埋めます。
4、フタをして密閉。1週間ほどおきます。葉も同様にして作ります。
シリカゲルを直接素手で触らないように注意しましょう。
グリセリンを使う
葉や実をドライフラワーにする際に最適な方法です。
作り方は以下の通り。
1、市販のグリセリンと熱湯を1:3で合わせます。
2、グリセリン溶液を入れた容器に、花や葉を浸します。
3、そのまま1週間ほどおきます。
4、できたら取り出し、液体をよくふき取ります。
電子レンジを使う
電子レンジで加熱し、花を乾燥させる方法です。
耐熱容器にシリカゲルと花を入れ、花は完全に埋もれた状態にします。
ラップやフタをしないで、1分30秒ほど加熱。花が焦げないように注意してやりましょう。
2章 ドライフラワーを活用しよう
作ったドライフラワーをそのまま飾るのも楽しみ方のひとつ。でも、せっかく作るのなら、いろいろ応用してみたいですよね。
2-1、ポプリ
ドライフラワーの一番ポピュラーな活用法はポプリです。
ポプリとは、ドライフラワーやハーブ、香辛料、果物の皮、精油などを混ぜて容器に入れて作る室内香のこと。
まだドライにしていない花でも、すでにドライにしてある花でも、どちらでも作れます。
ポプリ(pot-pourri)とはフランス語で「ごった煮料理」という意味。直訳すると、「腐った鍋」です。いろんな材料を混ぜ合わせて作るため、このように呼ばれるようになったのでしょう。
モンゴメリ著『赤毛のアン』の中でも登場し、日本語訳では「雑香」ともされています。
ポプリのタイプ
ポプリには主に2つのタイプがあります。
ひとつはドライポプリ。材料をすべて乾燥させて作ったもの。イギリス式の作り方です。
2つ目は、モイストポプリ。生乾きの材料に塩を混ぜて作るもの。フランス式の作り方です。
日本で流通しているのは、主にドライポプリです。
サシェにもできる
サシェとは、フランス語(sachet)で匂い袋のことをさします。クローゼットに入れておくと、衣類にほのかな香りが移り、防虫対策にもなります。
このサシェは、ポプリを布の袋に入れるだけで簡単にできます。
ポプリを作るときの注意点
注意点としては、香りのよい花が、必ずしもポプリに向いているわけではないということです。
例えば、クチナシは甘い香りが楽しめる花ですが、枯れると茶色に変色します。ポプリは見た目の愛らしさも大切。ドライにしても花の色がある程度残るものを選びましょう。
ポプリの作り方
いくつかポプリの作り方を紹介しましょう。
【ラベンダー&オレンジのポプリ】
ラベンダーはハーブの中でも香りが強く、長く持つのが特徴。清涼感のある香りはミントとの相性も◎。乾燥オレンジを加えることで、甘酸っぱい香りがプラスされます。
(材料)
- ラベンダーの花… 大さじ
- ピンクのバラの花びら… 1本分
- 乾燥オレンジの輪切り… 3枚
- ペパーミントの葉… 3~4枚
- スターアニス… 1個
(作り方)
・乾燥させたラベンダー、バラの花びら、ペパーミントの葉と他の材料合わせ、密封性の容器に入れれば完成。
乾燥オレンジは、5mm幅に輪切りにしたオレンジを140℃のオーブンで3時間ほど加熱するとできます。
【ジャスミンとバラのポプリ】
ともに甘い香りのジャスミンとバラは相性も◎。バラの精油をジャスミンの精油に変えてもいいですね。
(材料)
・ジャスミン… 5本分
・バラ… 5本分
・シナモンスティック… 1本
・バラの精油… 2~3滴
(作り方)
乾燥させたそれぞれの材料を合わせ、密閉容器に入れます。バラの精油をたらして完成。
【ハーブのポプリ】
ハーブティーとしても親しまれているカモミール。ローズマリーやセージと合わせることで、ハーブの香りがより楽しめるポプリとなります。
(材料)
・カモミール… 5本分
・ローズマリーの葉… 大さじ1
・セージの葉… 2~3枚
・レモンの皮… 1/2個分
・カモミールの精油… 1~2滴
(作り方)
乾燥させたそれぞれの材料を合わせ、密閉性のある容器に入れます。カモミールの精油をたらして完成。
レモンの皮は適度な大きさに切って、自然乾燥させておきます。
2-2、ハーブティー
ドライフラワーでハーブティーを楽しむこともできます。
ただし、気を付けたいのは必ず無農薬の花やハーブを使用すること。生花店の花は農薬がかかっていますので、それを使うのはやめましょう。
ハーブティーに向いているもの
ハーブティーに向いている花やハーブ、香辛料を紹介します。
- バラ
- ラベンダー
- ジャスミン
- カミツレ
- カモミール
- ベルガモット
- コモンマロウ
- レモンバーム
- レモングラス
- タイム
- ミント
- アップルミント
- セージ
- アニス
- ローズマリー
- マロウ
ハーブティーの効果
ハーブにはストレス緩和などの効果が期待されています。それぞれどのような効果があるのでしょうか。
- 風邪の引きはじめ… カモミール
- 咳、喉の痛み… タイム、コモンマロウ、アニス、ローズ
- 鼻づまり… ミント
- 花粉症の緩和… ユーカリ
- 元気がないとき… バラ、ラベンダー
- 不眠… カモミール
- 肌荒れ… バラ、カモミール、ローズヒップ
- 血行促進… ローズマリー、レモングラス、ペパーミント
- 疲労回復… ローズマリー
- リラックス… ラベンダー、ローズ、
- リフレッシュ… ミント、レモングラス、レモンバーム
ハーブティーの入れ方
ハーブティーの入れ方は簡単です。
熱湯から抽出するのが一般的です
1、ティーポットにドライハーブと熱湯を入れ、5分ほど蒸らします。
2、コップに注ぎます。
はちみつやジャム、ミルクを加えてもおいしいです。
また、アールグレイなどの紅茶と割って飲むのも◎。ハーブティーは香りがやや強いものもあります。飲みにくい、と感じる方は他のものと割ってみるといいですね。
2-3、花束
作ったドライフラワーをそのまま束ねて吊るしているだけではもったいないです。ドライフラワーでひとつのブーケを作り、花瓶に飾るだけで、素敵なお部屋のインテリアになります。
ドライフラワーで作る花束のよさは、その優しい色合いです。買ったばかりの鮮やかな色もきれいですが、ドライフラワーは落ち着いた雰囲気が演出できます。
また、グリーンやハーブ類もたくさん活用できる点もメリット。
例えば、ラベンダーは生花店に打っている花束にはめったに入っていません。
流通しているラベンダーは乾燥させたタイプが多いです。そのため、ドライラベンダーを生花の花束に入れると浮きます。
組み合わせは自由です。同系色でまとめても素敵ですし、色を補色で合わせてもいいですね。
花束にするのに向いている 草花を紹介しましょう。向いている理由としては、花首と茎がしっかりしていること。花首や茎が弱いと、作成中に折れることがあるためです。
また、しっかりとした色合いが残っている花を使うこともポイント。例えば真紅のバラはドライフラワーにすると黒く変色します。それで花束を作っても、見た目がいいとはいえないでしょう。
- アジサイ
- ラベンダー
- 千日紅
- カスミソウ
- アザミ
- シャクヤク
- ローズゼラニウム
- レモンリーフ
- 穂だしドライパンパス
- バニーテール
- 六条麦
- スモークグラス
- ヘリクリサム シルバー
- ヘリクリサム ライム
- ダスティミラー
- バロータ
- ユーカリ
- てまり草
- ペッパーベリー
- スモークツリー
- アーティーチョーク
- グラスペディア
- デュモサ
- メドーセージ
- ケイトウ
- スターチス
- デュモサ
2-4、リース
リースは難しそう、と思っていませんか?
でも、そんなことはありません。下記の材料があれば簡単に作れます。
- ドライフラワー
- リース本体
- ワイヤー
- 接着剤
- 輪ゴム
- はさみ
- りぼん
リース本体とは、木製でリース状になっているもののこと。生花店でも売られています。このリース本体にドライフラワーを付けていくだけでできます。
1、花の茎を4~5cmに切り、4~5本をまとめて輪ゴムで束ねます。
2、リース本体に接着剤でくっつけていきます。上にどんどんくっつけていけるので、最初は茎が丸見えでも大丈夫です。
ポイントは隙間なくドライフラワーを付けていくこと。大き目の花ばかりでは隙間ができてしまいますので、細かい葉や花もつけるとなおよいでしょう。
季節感を出そう
リースは季節感が出せるインテリアアイテムであります。ドライフラワーやグリーン以外にも、季節感を演出する小物を付けて楽しんでみましょう。
例えば、クリスマスシーズンなら、以下のような材料を使ってみるといいですね。
- クリスマスツリーに飾る用の小物(星、プレゼント、カラーボールなど)
- 姫リンゴ
- まつぼっくり
- コットン
夏なら、グリーンで統一。一緒にドライオレンジ、ドライレモンなどさわやかな柑橘系の果物を付けるのも◎。アジサイもいいですね。
リースは小物、季節感も合わせ、オリジナリティに富んだものが作れます。
傷みやすい生花と違って、作り直しや多少時間がかかっても大丈夫です。試行錯誤をしながら、自分のリースを作ってみてくださいね。
3章 最後に
ドライフラワーの作り方と応用方法をまとめてみました。参考になりましたか?
ドライフラワーは意外と実用的な使い方があります。ポプリやハーブティーは組み合わせ次第で様々な香りが作れるのも魅力。
ドライフラワー作りにチャレンジするなら、ぜひ、いろんな活用法も楽しんでみてくださいね。
提供・はな物語
こちらの記事は、プリザーブドフラワー専門店・はな物語の提供でお送りしました。
記事の内容は参考になりましたか?
ドライフラワーに関する情報集めの一助になれば幸いです。
もし、花全般に関してもご興味がありましたら、美しい状態が長持ちするプリザーブドフラワーもおすすめです。特殊な液体で加工してあるので、見た目はドライフラワーよりも鮮やかな色合いを残しています。